2023年度 日本語を母語としない医療通訳者のための医療日本語講座(全3回)

〇第1回

日時:2023年12月17日(日)10:00-12:00
申込:17
参加:10(中国語:6、ベトナム語:1、ポルトガル語:1、スペイン語:1、タイ語:1)
テーマ:「小児看護の日本語」
講師:新垣智子さん(りんくう総合医療センター看護師)、斎藤裕子さん(にほんごサポートひまわり会)

 

〇第2回

日時:2024年1月14日(日)10:00-12:00
申込:23
参加:12(中国語:5、ベトナム語:2、ポルトガル語:2、スペイン語:1、韓国語:1、不明:1)
テーマ:「痛みを伝える」
講師:中川卯衣さん(AMDAひょうご副代表・医師)、斎藤裕子さん(にほんごサポートひまわり会)

 

〇第3回

日時:2024年1月28日(日)10:00-12:00
申込:22
参加:9(中国語:4、ベトナム語:1、ポルトガル語:1、スペイン語:1、タイ語:1、不明:1)
テーマ:「こどもの風邪」
講師:中川卯衣さん(AMDAひょうご副代表・医師)、斎藤裕子さん(にほんごサポートひまわり会)

 

【全3回・所感】

日本で開催される医療通訳向けの研修は、そのほとんどが日本人通訳者向けに企画されてきました。しかし、通訳言語が多様化し、その多くを、日本語を母語としない通訳者が担うようになって、医療通訳研修のあり方も変えていかなければならなくなっています。今回は、「医療日本語」の勉強会を、今後の医療通訳研修(言語)のあり方のモデルケースを作る目的で行いました。
特徴的なのは、医療者(看護師、医師)と日本語教師がペアになって講義することで、毎回、事前に打ち合せを行い、日本語教師が単語ノートを作成し、それに基づいて医療者が、場面の説明やどうしてそういう表現をするかなどを説明しました(最初の30分を医療者の説明、次の30分を日本語教師の解説、そのあとの1時間を質疑応答)。
小児科場面の言葉は地域の言葉が多用されるため、今回は「関西弁」がよく使われ、関西以外の参加者には少し違和感があったようでしたが、議論の中で、医療通訳者が疑問に思っていても聴くことができないことや、それぞれの文化の違いの紹介、薬の使い方等言葉だけでなく、医療についての勉強にも結びつけることができました。国籍や使う言葉は違っても、共に学ぶことが実証できたことは、今後の医療通訳研修にとってのモデルケースとなると思います。

 

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